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◇測定目的
英国某メーカーにおいて、LLDPEのあるバッチのものが、他のバッチのものに比べて加工性が非常に悪い事が判明しました。同社に設置されている粘性測定機器で流動特性を測定しても何等大きな差が出ず、何が原因か不明でした。
◇測定使用機器
ツイン・キャピラリー・レオメーター
◇測定温度
230℃
◇測定に使用したダイ
ロング・ダイ=直径1mm、長さ16mm、180°
ショート・ダイ=直径1mm、長さ0.25mm、180°  
◇ピストン・スピードの変化させ方
シアー・レートを1500sec から6sec まで8段階で減速させ、その後7段階で増速させた。こうする事で、各スピードでの測定再現性をチェックできます。

測定結果
〈図15〉せん断粘度カーブです。
他のレオメーターで測定した場合と同様に、□印のカーブで識別されるサンプルAと、◇印、及び△印のカーブで識別されるサンプルB、Cでは僅かにせん断粘度の差はありますが、サンプルAが全般的に粘性が低く、一見加工性が良いように思えます。

〈図16〉
伸張粘度カーブです。
□印のカーブで識別されるサンプルAは◇印、及び△印のものと比べて10-100sec の領域では伸張粘度に大きな差が出ています。



〈図17〉
伸張粘度を伸長応力に対してプロットしたものです。□印のサンプルAは伸張ストレス。

4~5X10 Pa・Sの領域では他のものに比べて3-4桁も伸張粘度が高く、しかも伸張ストレスに対する対応幅が極端に狭く、加工条件が極めて制限されます。金型の中の様々な形状の流路ではポリマーに加えられるストレスも様々であり、ある流路には行き渡るが、他の流路には流れ込みにくい
可能性があります。ポリマー分子は絞り込み流れの場では細く引き延ばされて狭い流路に流れ込みます。伸張粘度が高いと、この時抵抗が大きく、狭い流路にスムースに入っていけません。
またサンプルBがサンプルCよりもやや加工性に劣る事も、せん断粘度、伸張粘度共高い値を示す事で、納得のいくデータが得られました。

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フッ素系樹脂(ETFE)の加工性評価

4種類のETFEですが、この中の一つが他の3つとは加工性が劣ることが問題になりました。
〈図18〉のせん断粘度カーブで見る限り、差は全く認められません。しかし、〈図19〉の伸張粘度-伸張ストレスの関係で見ますと、□印のついたサンプルAは他の3つのサンプルに比べてストレス対応幅が極端に狭く、加工条件によっては流動性に大きな問題が生じる可能性を示しています。




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ポリカーボネートの加工性評価

前述のLLDPE、ETFE同様のテスト結果です。サンプルPC-X、PC-Y、PC-Zとも下の図21に示すように“せん断粘度”プロファイルは殆ど同じで、識別する事すら困難ですが、明らかに加工性には差がありました。




せん断粘度では殆ど差が出ないのに、伸張粘度では明らかな差が出ています。しかも伸張ストレスをパラメーターに取りますと、□印のサンプルPC-Xは他の2種頬に比べて伸張ストレスに対する対応幅が極めて狭くなっています。従って2XlO Pa以上のストレスがかかる流動場では問題ありませんが、それ以下のストレスしかかからない絞り込み流れの流動場では問題が生じます。

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ゴムの加工性評価

ここに添付する5枚のグラフはアメリカの某ゴム会社でテストした結果です。
□、◇、△マークがキャピラリー・レオメーターで取ったデータ。*、▲マークがモンサントの同種装置で取ったデータ。



〈図24〉
シングル・ダイでモンサントの同種装置との測定精度、測定再現性をチェックしたもの。



〈図25〉
ツイン・キャピラリー・レオメーターでロング・ダイとショート・ダイを使って測定した場合の、せん断粘度の測定再現性。



〈図26〉
〈図25〉の測定で伸張粘度の測定用現性(伸張粘度-伸張ストレス)。




〈図27〉
3種類の異なったサンプルのせん断粘度カーブ。流動挙動はいずれも僅かな相違しか見られません。




〈図28〉
〈図27〉の測定結果を伸張粘度カーブと伸張ストレスの関係で示したものです。せん断粘度カーブでは殆ど差が出なかった流動挙動が、伸張粘度では大幅な相違を示しており、加工性の差が実証、再現されました。

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A B Sの温度による加工性の相違

◇測定目的

A B S樹脂の加工温度による加工性の相違が大きく、その原因追求の為。これまではシングル・キャピラリーのレオメーターで測定していましたが、その測定結果では温度が高くなれば粘度が全体的に低くなると言う極く当たりまえの結果しか得られませんでした。

◇測定使用機器
ツイン・キャピラリー・レオメーター
◇測定温度
200℃・230℃・260℃
◇測定に使用したダイ

ロング・ダイ=直径1mm、長さ16mm、180°

ショート・ダイ=直径1mm、長さ0.25mm、180°

◇ピストン・スピードの変化させ方
シアー・レートを3000secから30seeまで5段階で減速させ、その後5段階で増速させた。こうする事で、各スピードでの測定再現性をチェックできます。

測定結果
〈図29〉
せん断粘度カーブです。
他のレオメーターで測定した場合と同様に、流動特性に顕著な差は見られません。



〈図30〉
伸張粘度カーブで、230℃、260℃の伸張粘度カーブに比べて、200℃のものはシアーレートが小さくなると、伸張粘度が増加すると言う全く異なった性質を示しています。加工性の違いが何によるものかはっきり差が出ています。

これまでの測定結果では、せん断粘度では実際の加工で起こっている差が明らかでないサンプルが、「伸張粘度」では大幅な差が出ており、「せん断粘度」のフロー・カーブが同じ流動特性を示していながら何故加工性が異なるのかと言う疑問が解決されている事例が数多くあります。貴社でそう言った加工性の問題があるサンプルをお持ちの場合、是非一度お試し下さい。

◎製品情報
・高精度測定のための様々な工夫
・伸張粘度による加工性の評価
・高い測定再現性
・最新のモーター制御と広範なせん断速度
・抜群の制御技術
・機能を集約したタッチパネル

◎本 体
・測定原理
・加工性の評価に必要なパラメーター
・正しい情報を得る為の必要な補正

◎計算式
・みかけのせん断応力とせん断速度
・みかけの粘度
・バーグレー補正
・パワーロウ・インデックス:N
・ラビノビッチ補正
・伸張粘度

◎応用例
・LLDPEの加工性評価
・フッ素系樹脂(ETFE)の加工性評価
・ポリカーボネートの加工性評価
・ゴムの加工性評価

◎オプション
・ABSの温度による加工性の相違
・メルト・ストレングス評価装置
・ダイ・スウェル評価装置
・P-V-Tテスト用ソフト及びハードウェア
・スリット・ダイ・システム

◎仕 様
・メカニズム
・測 定
・温度制御
・キャピラリー・ダイ
・RheoSolveソフトウェア仕様

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